ピンぼけブログ館II

京都人のおじさんです。仕事場は大阪船場。近所をブラブラ歩きながら、写真を撮ったり、お寺や神社に参ったり、ギャラリーをのぞいたりしてます。余り飛び回れなくなりましたが、鉄ちゃんでもあります。 よろしくお願いします。地元の叡山電車の写真をメインとした鉄道の話、京都・大阪とその近郊のお散歩やギャラリー巡りの感想、ちょっと遠出できたときの旅行記、などなど、なんでもありの雑文などをぐだくだと.... (by なかっちょ from Kyoto)

新春展示「京博のお正月」in 京都国立博物館

  1月19日は、京都国立博物館の新春展示「京博のお正月」をみてきました。  

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  気になった展示を箇条書きで(^^♪

干支にちなんだ展示では「十二類絵巻」
十二支の動物が集まった歌会に参加できなかった狸が、十二支以外に獣をあつめて戦いを仕掛けるが逆に返り討ちに合うという草紙絵巻。

仏画では「十二天像」
十二天とは密教の方位を守る神様。方角の八方の天地日月を加えて12尊とする。

紫宸殿の障壁画は「賢聖障子」
古代中国王朝の歴代の賢臣32人が描かれ、京都御所の紫宸殿の天皇の高御座の後ろに飾られていたもの。

高級漆器「美濃屋コレクション」
美濃屋は、江戸時代後期から昭和戦前にかけて京都で高級漆器を販売した老舗です。
漆器もかなりの高品質なものを目にしてますが、美濃屋の商品は格がちがいますね。終戦の年に材料と職人不足から、それまでの品質を保てないと廃業したというこだわりからもわかります。
 

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  漆器老舗美濃屋保存資料の内「椀類」
京都国立博物館蔵>
 
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「没後200年 中村芳中展」in 細見美術館

  12月21日は、今年最後のミュージアム鑑賞に細見美術館中村芳中展へ行ってきました。  

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  細見美術館琳派展シリーズ第21回目(芳中特集は3回目)になります。芳中はタイトルにもあるように今から200年余り前の江戸時代中期から後期に主に大阪で活躍した絵師です。琳派の系譜では酒井抱一と活躍の時代が重なるそうです。  

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  芳中は、琳派の得意技である「たらしこみ技法」-色を塗ってまだ乾かないうちに他の色をたらし、そのにじみによって独特の色彩効果を出すーを効果的に使って、ぼんやりとした柔らかで、親しみのある絵をたくさん残しています。
絵の本体だけでなく、署名や印章までたらしてあるのも面白いです。
 

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  最近、人気急上昇中(笑) なのが、この仔犬の絵をはじめとする動物画。まさに「Kawaii Rinpa!」ですね。

小さな子供さんを抱いたお母さんが見にこられてましたが、この絵や大津絵の鬼の念仏などをみて子供さんが「アー」とか「キャー」とか嬉しがっているのが微笑ましかったです。しかも風景画や人物画には反応なし。子供は正直です(^^♪
 

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  大きな屏風絵や襖絵も残しています。「梅に鶯」ではなく「小鳩」なのも、芳中一流のユーモアなんでしょうか(^.^)

他にも、指頭画といって、指先をはじめ絵筆以外のもの(酒杯や卵の殻など)で、酒席や俳諧の席で即興で描いた絵がたくさんあります。
やっぱり「芸」を悦ぶ大阪人らしいですね(^^♪
 

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  管理人が一番気に入ったのは、この六歌仙絵。後ろ向きの人物の狩衣や袈裟がとくにめだちますが衣服が栗か饅頭(^-^; のように略されて描かれているのが面白いです。

この絵のハガキか複製画があれば買いたかったけど、無かったので、図書館で芳中の画集を予約しました。年末年始はこれ見て楽しみます(^^♪
 
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土屋未久個展「Far side of here」in bgm

  12月7日の午後は、大阪と京都のギャラリーを巡ってきました。先に京都から。  

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  五条モールにある、ギャラリーbgmで開催の土屋未久さんの個展「Far side of here」です。タイトルは「ここから遠いどこかへ」といったニュアンスだそうです。  

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  白い壁に、額入りの絵画や、ドローイングやオブジェがいっぱい飾られています。灰色がかった赤紫とか表現するのでしょうか、淡い微妙な色調が目にやさしいです。  

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  よく見ると、シュールなモチーフですね。この手の画題の場合は色塗りもポップでカラフルのが多いですが、この作家さんは、落ち着いた色を好まれるようです。
ドローイングの一部は、形が切り抜かれて貼られています。
 

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  オブジェの木片は、作家さんが切り出されたのではなく、ホームセンターの木工室で木っ端をもらってきて、その形にあわせてイメージを膨らまされたそうです。
床に直置きされてるので、座ってさらに屈まないと鑑賞できません(^^; 町家ギャラリーらしい展示法ですね(^^)

次は、京都の街歩きに戻って、それから大阪のギャラリー巡りを。
 
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グループ展「イロドリ・ミドリ」in hatoba Galley

  11月23日は、勤労感謝の日。例年なら紅葉ウイークエンドですから、どこかの紅葉の名所に出没するところでしょうけど、今年は紅葉の色つきが全体に遅れ気味で、ようやく赤くなった楓樹をもとめて、どこも押すな押すなの(^^;の大混雑。
カメラは仕舞って、京都駅近くのギャラリーへ。
 

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  グループ展「イロドリ・ミドリ」をみせてもらいます。  

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  右は、展示に呼んでいただいた稲垣有香さんの150号の大作。植物園の温室を思わせる熱帯植物がびっしりと描きこまれています。

左は、おからさんの曼荼羅を思わせる日本画作品。
 

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  右のスイレンはおからさん、それ以外はいとう ふみさんの作品。
写真ではわかりにくいですが、棚の左端の猫の立体作品がかわいい(^^♪
 

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  主催者の安田りささんの作品。
なかなか率直な表現で、心の動き・体の不調などを表現されています。
左の作品は髪の毛が緑の風に溶け込んでいく様子だそうです。
 
 

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  会場のギャラリーは元染工場をリノベーションしたそうで、天井が高く部屋も広々してます。100号を超す大作を掛けても、圧迫感なし(^^)

カフェがメインで、ギャラリー、さらに工房まで併設。レトロなシャンデリアや扇風機が逆に新鮮(笑)

安田りささんと、りささんをたずねてこられた知り合いの作家さん、みつながゆきさんと、しばしお話。
 
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福美コレクションI期 in 福田美術館

  嵐山に10月にオープンした、福田美術館の開館記念「福美コレクション展I期」を11月16日に見てきました。  

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  詳しい事は美術館のHPを見てもらうとして、オーナーの個人コレクションの公開を目的とした私設美術館で、「100年続く美術館」がコンセプトです。
福田美術館公式HP
 

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  嵐山に行くには、普通は嵐電かバスですが、今回は円町~嵯峨嵐山間をJRに乗ってみました。待ち時間で電車をスナップ(^^)
写真左は、下り特急はしだて1号-二条方はすっきりした写真が撮れます。
右は、上り普通京都行き-太秦方は標識柱がちょっと邪魔(^^ゞ
 

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  嵯峨嵐山駅から渡月橋に向い、亀山公園方面に川沿いのすぐ右手に美術館があります。
混んでるかも、と思って開館時間直前にいきましたが20人ほど並んでいるだけで、スムースに入館。
 

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  1階は、近代の日本画、2階は、江戸時代の絵画、2階奥のパノラマギャラリーは近代洋画を展示してます。

一部撮影禁止の作品もありますが、フラッシュを使わなければ写真撮影もOKです。このあたりは、私設美術館らしいですね。
 

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  肝心の展示品ですが、ざっと名前をあげるだけでも、栖鳳、大観、春草、観山、夢二、関雪、蕪村、若冲北斎シャガール、モネ......

観覧者もほどほどで、ゆっくりじっくり見れました。福眼です(^.^)
 

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  展示室をつなぐ廊下から、嵐山の絶景が望めます。
でも、ガラスに格子模様が入って、すこし見づらい(^^ゞ

最初は、単なる目隠しかと思いましたが、これも作品のひとつだそうです。ショップの買い物袋にもこのデザインが使われてました(^^)
 

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  洋画を展示しているパノラマギャラリーは、外光が差し込んで明るいです。
(写真を撮るときは反射光に注意(笑))
 

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  ショップには、てらおか なつみさんのコーナーがありました。
好きな作家さんの作品にこんなところで出会えるとは(^.^)
 

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  お土産に絵葉書(と桜餅)買いました。  

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  嵐山は、まだ燃え上がるところまでは行ってませんでしたが、見頃になってます。
ここ数日寒い日が続いているので、いまはもっと色ついているかも。
 

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  午後からは、大阪のギャラリー巡りを予定してるので、阪急嵐山駅から梅田に向います。
桂までは、梅田からの直通快速特急の折り返し運用でした。
 
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