ピンぼけブログ館II

京都人のおじさんです。仕事場は大阪船場。近所をブラブラ歩きながら、写真を撮ったり、お寺や神社に参ったり、ギャラリーをのぞいたりしてます。余り飛び回れなくなりましたが、鉄ちゃんでもあります。 よろしくお願いします。地元の叡山電車の写真をメインとした鉄道の話、京都・大阪とその近郊のお散歩やギャラリー巡りの感想、ちょっと遠出できたときの旅行記、などなど、なんでもありの雑文などをぐだくだと.... (by なかっちょ from Kyoto)

岸田リサ個展「keep burning」in ART COCKTAIL

  敬老の日の9月20日は、大阪のギャラリー巡り。三ケ所目はART COCKTAIL です。  

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  岸田リサさんの個展 "keep burning" をやってます。
タイトルは、「燃え続ける」といった意味でしょうか。
 

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  岸田リサさんは、擬人化された動物をよく描かれてましたが、今回は人間、それも色々と摩擦や衝突のおこる現代世界を生きることで、鬱積した感情が爆発して炎となって燃え続ける人々の様子を象徴的に描きだされています。  

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  ドローイングの真ん中の一枚は、"distance" (人との距離感)。腕を絡ませあい、頭を包帯で巻き付け合った二人。好むと好まざるとにかかわらず、実生活では、誰かと至近距離で行動せざるを得ないもの。
コロナ禍により、急に意識されるようになった感覚です。今回の展示はここから始まるような気がします。
 

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  ドローイング「叫ぶ」。
絡みが解かれても、頭のなかは興奮したまま。髪の毛を逆立てて、何かを訴えないと居られないのでしょう。
 

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  「夕焼けに」
やがて髪の毛は炎と化し、太陽が沈んでなお、光り輝きます。
 

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  「燃える人」(左)と "keep burning" (右)

頭が割れあるいは胸が張り裂けるほどの感情激化で、炎に包まれるひと。でも当人は意外とクールで毅然とした態度を取っているようにも見えますね。
炎は内面の感情の表現であって、他人からは見えない(見せない)ということでしょうか。

なお、作家さんのお話では炎の描写は、絵巻物などの日本の古典美術も参考にされたとのこと。よく描き上げられてます(^^)

29日までやってますので、お近くの方は足を運んであげてください。
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