ピンぼけブログ館II

京都人のおじさんです。仕事場は大阪船場。近所をブラブラ歩きながら、写真を撮ったり、お寺や神社に参ったり、ギャラリーをのぞいたりしてます。余り飛び回れなくなりましたが、鉄ちゃんでもあります。 よろしくお願いします。地元の叡山電車の写真をメインとした鉄道の話、京都・大阪とその近郊のお散歩やギャラリー巡りの感想、ちょっと遠出できたときの旅行記、などなど、なんでもありの雑文などをぐだくだと.... (by なかっちょ from Kyoto)

くどやま芸術祭と高野街道(その4)

  10月2日は、コロナの非常事態も解除されたので、和歌山県九度山町のくどやま芸術祭を見に行ってきました。  

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  一回大阪のギャラリー巡りを入れましたが、最後は印象に残った作品を少し紹介します。  

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  谷口 和正さんの作品。鉄板を文字の形に切り抜いて、それを生命の樹のような形に仕上げてあります。  

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  鉄のミラーボールがキラキラ輝き、壁に文字を投影します。
硬い鉄板を自由に溶断するのは、大変な手間がかかるんでしょうねぇ(^-^;
 

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  田中 誠人さんの、巨大なサッカーボール様のオブジェ。  

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  中に入ると、SF映画にでてくる小型宇宙船みたい\(^o^)/  

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  慈尊院境内の大西 高志さんの作品。「新しい日本画を創る」をテーマに活動されています。

水盤の造花は風を受けてスイスイ動いてました。
 

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  最後に、一番感動したのはこれ。
紙遊苑の宮崎 雄樹さんの座敷の水鏡。
ここまでにいろいろと、すごい作品をみてきましたが、コレには度肝を抜かれましたね(@_@;)

ここは、駅から一番遠くて、歩きだと町石道の階段を昇り、坂道を上ってやっと着きます。それだけにお庭の情景、角度によっては借景の紀ノ川と和泉山地を映し出すパノラマをみると、やってきたかいがあったと、思いました。
 

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  紅葉の時期には撤去されてるのが残念です(^_-)-☆  

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  まだまだ良い作品はあるのですが、スペースの都合でここまでにさせていただきます。
会期は17日まで、電車に乗れば、難波から1時間ちょっとで着きます。ぜひ行って自分の眼で、作品を確かめてください。

写真は、八太栄理さん他の作品にも描かれる丹生川と紀ノ川の合流箇所。丹生川を遡ると高野山極楽橋)に至ります。
*
 
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米田美香個展「終わらない夜に」in SUNABAギャラリー

  くどやま芸術祭の記事が続いてますが、大阪のギャラリー巡りを一回入れます。  

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  九度山の帰りに梅田にでて、SUNABAギャラリーに寄ってきました。
米田美香さんの個展「終わらない夜に」をやってます。この方の作品は、グループ展などで時々見るのですが、まとまってははじめてかも。
 

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  会場に入ると、DMの写真になっている「誘蛾灯」以下、アクリル画、鉛筆画が並んでいます。2枚ほど人形を描いた絵もありますが、ほとんど人物画のようです。  

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  人物もアップのもの、情景の中にたたずむもの、いろいろですが、主人公は神秘的とまではいかないけど、不思議に心が落ち着く静寂さをたたえて、さみしく不安気な様子に描かれています。

花に囲まれたり、星空の下だったりと、微笑んだりロマンを感じたりしても良いとおもうのですが(^.^)
 

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  作家さんが在廊されてたので、質問してみました。「さみしい絵だとは良くいわれます(^.^)。それは・・・・」と、
理由も言われたんですが、聞き漏らしたので(笑) 考えてみました。
 

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  普通に思えば、作家さんの心の中でしょう。前に作品をみせてもらった時は、「楽しかった過去を思い出して悲しみをこらえている。」のかな(T_T) と受け止めました。

今度は、逆に見る人の気持ちが反映していると考えました。

作品は、鑑賞者の心を写す鏡で、見た目は明るく楽しく振舞っても、心の中は悩みばかり。それが絵に映し出されて、さみしく・悲しく見えてしまうのさ(^^;

作家さんはむしろ楽しく筆をはしらせてるよ(*^▽^*)
ってね。
 

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  この絵は「木の芽時(このめどき)」とタイトルがいています。

昔から春先は心身の不調を訴えやすいといわれますね。長い冬が終わって、さあこれから明るく飛び跳ねよう!! って、思っても寒暖差や進学や就職や転勤で生活環境の激変があるから体がついていけないのですかね(^-^;

 
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くどやま芸術祭と高野街道(その3)

  10月2日は、コロナの非常事態も解除されたので、和歌山県九度山町のくどやま芸術祭を見に行ってきました。  

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  橋本駅からから高野街道を歩き、途中に寄り道もしましたが、学文路駅を通過し、線路に沿って九度山町に向かいます。  

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  道すがら、こんな写真を撮ったのですが、  

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(個人情報はふせています)
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  地元の小中学生の作品に同じ場所が描かれててびっくり。春爛漫の時期に来たいですね(^.^)  

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  橋本駅から2時間歩いて、ようやく九度山駅に着きました。真田六文銭がお出迎え。パンフレットをもらって、いざアート鑑賞に出発 !(^^)!  

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  九度山町の街並みに溶け込んで、そこここに作品が飾られています。店先だけでなく、シャッターやお店の中、さらには空き店舗の中に驚きの(笑)オブジェやインスタが隠れていたりします。

商店街から脇道を入ったところにもあったりするので、宝探しの面白さも(^.^)

招待作家さんだけで22名、一般参加や地元の方の作品をいれると、何か所で何点あるか数えきれない(笑)くらいなので、京都在住の作家さんふたりの作品を紹介します。
 

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  八太栄理さんの貼り交ぜ風の作品。九度山町の風景を描写してあります。歩いていくうちに「あッ!!ここか」と、気づく場面もあり(^^)  

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  なんと、郵便局の前に飾ってあります。知らないと郵便局の宣伝看板かと(失礼)思ってしまうかも。  

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  高野山をバックに雄大な壁画です。
画題は紀ノ川なので、鑑賞者の背中の方向になります。
 

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  はやしだちかさんの作品。
もと織物工場の壁に描かれています。
 

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  古い木製建具には、幻想的な絵が描かれてます。  

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  写真では分かりにくいですが、織物模様を描きこんだ蜂の巣状のオブジェ。

※ まだまだ作品はつづきますが、ここで大阪のギャラリー巡りを一回入れます。
その次に、目に留まった作品を紹介します。
*
 
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くどやま芸術祭と高野街道(その2)

  10月2日は、コロナの非常事態も解除されたので、和歌山県九度山町のくどやま芸術祭を見に行ってきました。  

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  町石を模した道の駅くどやまの案内標識と、招待作家のひとりで、京都在住の八太栄理さんの立て札風の作品。  

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  南海橋本駅から九度山町に向けて旧高野街道を歩いていきます。

紀伊清水駅近くまでくると、「高野街道六地蔵」の第一地蔵と西行庵があります。
六地蔵は、高野山に向かう旅人の安全を祈念して奉られたと伝えられます。西行庵は西行法師と伝える像が奉られているそうですが、戸は開かず、窓もなく堂内を見ることできず(^^;
 

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  お地蔵さまだけでなく、たくさんの石仏さまが並んでおられました。  

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  途中に学文路天満宮の道案内があったので、街道から外れて立ち寄ってみます。
菅原道真公は高野山にも足跡を残されたか」と思って宮司さんに聞いてみると、「北野天満宮が建立された時、当時の村上天皇から『全国の一郡ごとに一社、天満宮を鎮座すべし』と勅命があり、それにより伊都郡のこの地に建てられたから」
だそうです。勉強になりました(^.^)
 

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  学文路(かむろ)は、難読地名ですが、5枚合わせると「五・入・学=ごにゅうがく」の語呂合わせで、入試突破のお守りになる南海学文路駅の入場券の合格祈願をしていただける神社として、受験生や鉄道ファンには有名ですね(^_-)-☆  

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  小高いところにある神社から山裾を通って高野街道へ続く脇道があると聞いて、歩いてみました。
山の斜面は一面の柿畑です。ちょうど収穫時期で、黄色い実が鈴なりです。
 

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  ホーロー看板ファンでなくとも懐かしさ(^^)を覚える看板がいっぱい貼られた骨董屋さん??  

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  紀ノ川と和泉山地岩湧山葛城山をのぞむビュースポットの茶店  

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  巡礼街道らしく、石仏さまが点在します。  

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  石童丸と刈萱上人の伝説の舞台、玉屋宿に着きました。ここで京大阪街道と合流します。  

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  刈萱堂には、人魚のミイラが伝えられています。残念ながらコロナで拝観停止でしたが(^^;  

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  西光寺前の高野街道の敷石。
高野山まで約9Km 3時間半とのこと。いつか歩いてみたいですね(^^)
 

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  西光寺からの眺め。左手の学文路の集落へ下り、街道をあと2Km/30分足らずで、目的地の九度山町です。
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くどやま芸術祭と高野街道(その1)

  10月2日は、コロナの非常事態も解除されたので、和歌山県九度山町のくどやま芸術祭を見に行ってきました。  

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  九度山町は、高野山の麓の紀ノ川左岸の町で、高野山町石道の起点、真田幸村真田十勇士の活躍の舞台、柿が名産の町としても知られます。

京都在住の作家さんが招待作家として作品造りに参加されててお誘いを受けたのと、「町が丸ごと美術館に」というキャッチフレーズに魅かれて行ってきました。
 

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  九度山駅には南海高野線でむかいます。先発は特急「こうや号」でしたが、特急券がいるし(^^; どうせ橋本で乗換なので次発の急行を待ちます。  

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  こうや号と入れ違いに入線してきた急行橋本行。2000系2036F他。  

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  2000系は、平坦区間の高速性能と勾配区間の登攀性能を共に備える17m級2扉車で、いわゆるズームカーです。車端部にクロスシートがあります。  

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  堺東駅で、すみっコぐらしのラッピング電車とすれ違い。  

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  河内長野から各駅停車となり、紀見峠を越えて、橋本駅に到着です。難波から50分、京都から2時間半の行程でした。  

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  駅前には、楳図かずおまことちゃんの像があります。知らなかったのですが(^.^)、楳図氏は、和歌山県高野町の生まれ、五條市育ちで、橋本市も散歩コースであったとのこと。  

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  秋晴れのハイキング日和なので、九度山まで旧高野街道を歩いていくことにします。(道路標識で約7Km)
駅前商店街を抜けると紀ノ川を渡る橋本橋です。かつての高野街道はここを東家の渡しで越えていました。
 

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  対岸の三軒茶屋大常夜灯籠です。「高野山興山寺領」の文字が刻まれ、いよいよ高野山の麓まで来た感慨を新たにします。
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