建国記念の日の3連休は、京都市内をあちこち見て回りました。10日は、「えき」KYOTOの日本画新展からスタート。 | ||
京都の日本画壇の明日を担う新進気鋭を推薦する展示も今年で16回目。30名が選ばれています。 入賞の6名のみなさん、おめでとうございます(^^)/ |
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京都商工会議所会頭賞 田中達也 「痕跡」 地元兵庫の高架下や工場の壁から着想を得た作品。疵・汚れ・貼り紙などのイメージが伝わってきます。英字新聞をコラージュ風に使われているのが面白い。 |
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京都市長賞 小熊香奈子 「時(とき)がふりつもる」 お花たちは、制作に使われてそのまま盛りを過ぎたようです。移り行く草花(現実の作者)と時を忘れたようにまどろむ猫(作者の願望)。どちらも作者自身の投影のようです。 |
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京都府知事賞 高山 紀久恵 「継ぐ」 入選作のなかで、一番目に留まった作品(^^) 作家の地元では、「大人は顔を隠し、何処の誰だかわからない中に、ご先祖さまが交じって踊られる。」と、伝えられます。 大人の踊りをみて一生懸命の踊る子供に、伝統が継承されていく様子を込められています。 |
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優秀賞 古谷 優加子 「迷子の風」 草むらの中に、巨大な虫たちがうごめく不気味な世界。縞模様の生き物は、魚?イシダイ? バックの黒い丸いものは月? それとも何かの巣か? 女の子ふたりは、作家さんの娘さんがモデルで、ご自身の少女時代の記憶を絵にされているようです。 |
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優秀賞 竹下 麻衣 「おしゃべりな糸屑たち」 縫い物をされている時にたまたま散らばった糸屑の自然な形が、「まるでおしゃべりをしているように見えた。」そうです。 豊かな感受性に裏打ちされた、鋭い観察眼が素晴らしい作品を生むのですね(^^) 見習いたいです。 |
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大賞 山部 杏奈 「ある部屋の光」 2024年のグランプリはこの作品\(^o^)/ 薄暗く写ってますが、現物はもっと明るい空色です。 自宅の窓辺の情景を、何度も作品にされているそうです。カーテンも窓枠も机も花瓶も、差し込む光のなかに溶け込んでいます。 以上、入選作でした。惜しくも入賞を逸した作品も、皆すばらしいです。すべては紹介出来ませんが、気になった何枚かを(^.^) |
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後藤吉晃「日々(ひび)」 日々の移ろいを、月を通して描かれています。画面を大胆に縦分割して、それぞれ全然異なった筆致で描かれてるのが面白く感じました。 |
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山元麻衣 「一隅を照らす」 タイトルは、比叡山延暦寺を開かれた最澄上人のお言葉で、「片隅で誰に注目されなくとも、精一杯努力し取組む人こそ尊い」と解釈されますが、 もうひと捻り(笑)して「誰も注目しないモノこそ私は惹かれる。」と、流木をモチーフにされているのが面白かったです。 |
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竹歳和真 「花と遊ぶ」 花はスイレンだそうです。写生するうちに「植物の成長が自分に対する花からの反応」に思えてきたそうです。「それに喰らいつき必死に写生した。」と語られてます。 鑑賞者も、作家さんのひたむきな情念を感じずにはいられません。 |
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宇野加奈子「停まる(とどまる)」(とどまる)」 昭和の記念館で見つけられた昭和のオモチャの自動車です。「壊れ歪んでいるが、当時の子供たちの関係が反映されて妙に懐かしい。時間が停まったように感じた。」と書かれています。 まだ若い作家さんでも、こんな郷愁を感じられるんですね。と60代半ばのおじさんは驚嘆しました(^-^; * |
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展示風景 * |
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