10月26日は、京都市内をお散歩。 植物園をでて、鴨川沿いに下って、二条大橋から岡崎公園へ。 |
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京セラ美術館で新制作展京都展をみます。 1936(S11)年以来、今回で87回目を数える歴史を持ち、非常にレベルの高い公募展のひとつとされています。 |
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絵画・彫刻・スペースデザインの3部門で構成されます。 絵画は最高で縦横3メートルの大サイズまで出展できるようです。 会員・一般公募あわせてニ百数十点が出展されてますが、特に目に留まった10数点ほどを紹介します。 |
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関水英司「無辜の人・その命の鼓動」 巨大なキャンバスに厚く塗りこめられた絵の具が、物凄い迫力で迫ってきました。 |
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春日佳歩「私たちは分離したまま、」 『自然界での人間の立ち位置」についてに悩み、考え、表現しました。 自然界の輪に入れない、溶け込めない、自然から分離したような人間の姿を、その異常さや虚しさを表しました。』 と、作家さんのコメントが上がっています。 |
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伊藤慈歓「Maze 月と蝶」 雲あるいは蜘蛛の巣のかかってもがく蝶の羽がmaze (迷路) として描かれてます。 金属のような光沢があって美しい作品でした。 |
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塩田志津子[2024「唐衣きつつなれにし・・・」杜若] 有名な伊勢物語の東下りの一節ですね。古典的なテーマですが、和モダン的に描かれて好ましく感じました。 |
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柿原康伸「賛歌・祝祭の街」 今やインバウンドの聖地(笑) になった新世界一帯ですが、その喧騒をリアルとフィクションを交えて、みごとに描き出されています。 |
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片山裕之「ある風景」 廃墟となった町工場かなにかの跡地にたたずむ女の子。天災・人災・経済変動の果ての近未来でしょうか。 ほとんど色の無い世界ですが、ポケットに刺さった猫じゃらしの緑が生なましいです。 |
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平松幸雄「お寺の参道」 夏の昼下がりの参道でしょうか。木立ちが日陰をつくり涼しい風が吹き抜ける中を、セミの声に交じって読経の声が静かに聞こえてきそうです。 |
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伊藤順「ロスト #11 漣」 ハンドルを回すと、桟木がウネウネと動きます。漣(さざ波)というよりは、大波小波がどど~ん、ざば~~ん、って感じでした(笑) |
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井上直「ゆれる」 こちらも動く彫刻ですが、ラグビーボール状の石とその上のアンテナ(^-^) のようなものがクルクルと回ります。 正面の黒御影の部分がはめ込みになっていて、中に可動装置が仕組まれているんでしょうね。 |
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佐藤あかね「だいじょうぶ」 パッと見は、人が寝ているだけかと思いましたが、よく見ると布団のうえに猫がいます。 |
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この作家さんは、猫の彫刻や板絵、器を好んで制作されています。 『ネコは花梨、寝床は樟杢、その下は夜の静けさを表したウォールナット、どれも木そのものの色です。』 とのコメントをいただきました。 |
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金子武志「端材は詠う」 普通なら捨ててしまいそうな物を使って作品に仕上げる方も多いですが、これだけの木切れを集められたのはスゴイです(*^^*) |
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これだけあれば、何か主義主張がうまれてきそうですね(;^ω^) | ||
熊谷美雄「赤色の分析」 顏あるいは体?のパーツをパズルのように詰め込んだ作品。 離れてみると幾何学模様が浮かびあがってきますが、これも顏のイメージでしょうか? |
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アップで見るものでは無いのかもしれませんが..... | ||
樋本千穂「風の便り・冬」 最後は、どこかの川下りの船着き場の冬景色。観光客はもちろん、船頭さんも舟べりには近寄っていないようです。 風だけが静かに川面を渡ります。 ※ 「ワニのためのフーガ展」に続く ※ |
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