京都文化博物館で開催中(8/17まで)の「横山華山展」を見てきました。 横山華山は今から200年ほど前、江戸時代後期の京都を中心に活躍した画家です。その画業を「曾我蕭白を学ぶ」「人物」「花鳥」「山水」「風俗」「祇園祭」の6つの章立で紹介します。 副題に「まだいた、忘れられた天才絵師」とあるように、いまでは江戸時代の京都画壇を専門に勉強されている方を除いて、その名は知られていませんが、江戸時代の当時は人気作家で、明治・大正頃になっても有名な作家としてコレクションの対象になっていたそうです。 ただ、人気作家でいろんな画風を使い分け、逆に狩野派などの伝統流派を学ばなかったため、生活様式が変わる昭和以降は絵画趣味の大勢や美術史の流れから取り残されて、忘れられてしまったようです。 |
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たしかに、残された作品をみると、非常にうまいというか、見ていて楽しくなりますね。 宮中や幕府・各藩といった権力者の屋敷や城郭に描かれる公式なお堅い(笑)美術品ではなく、文化人-当時のインテリ層-(下級役人や商人、地方の有力者など)が依頼したり買い込んだりして楽しんだ絵だから親近感がわくんでしょう。 |
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祇園祭祭礼絵巻や「花洛一覧図」ー俯瞰図で描いた洛中洛外図-など、当時の京の風俗を描いた作品には、祇園祭の山鉾の装飾や八坂神社の境内の様子など、200年の時を超えて、今もその面影の残るモチーフが描かれて京都人にはうれしい限りです。 | ||
人物画とくに美人画は人気だったようですし、花鳥画、山水画もインテリアとして大いに売れたみたいです。 まだ会期はあります(8/17まで)ので、一度ご覧になるのをお勧めします。詳しくは公式HPへ http://kazan.exhn.jp |
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