ピンぼけブログ館II

京都人のおじさんです。仕事場は大阪船場。近所をブラブラ歩きながら、写真を撮ったり、お寺や神社に参ったり、ギャラリーをのぞいたりしてます。余り飛び回れなくなりましたが、鉄ちゃんでもあります。 よろしくお願いします。地元の叡山電車の写真をメインとした鉄道の話、京都・大阪とその近郊のお散歩やギャラリー巡りの感想、ちょっと遠出できたときの旅行記、などなど、なんでもありの雑文などをぐだくだと.... (by なかっちょ from Kyoto)

福島愛 個展「サバイバーズ」in MU東心斎橋画廊

  芸術の秋もだんだんと深まってきまして、展覧会のお誘いを多くいただきます。もちろんすべては行けませんが、時間のある限り寄せていただくようにしています。  

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  10月20日は、鰻谷のMU東心斎橋画廊に福島愛さんの個展「サバイバーズ」を見に行ってきました。
作家さんは大阪教育大の院生で日本画を専攻されてます。ずっと「少女」をモチーフにして「女性の自立」をテーマにした絵を描かれています。
この個展のタイトルも単に「生存者」ではなく「試練をくぐりぬけた者」「逆境に負けない人」といったニュアンスになるのでしょう。
 

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  でも、作品の大半は怯えたり、不安がったり、寂しそうにした少女が描かれています。
ただよく見ると、「自立」とか「自我」といった言葉を象徴するアイテムが描きこまれているのがわかります。
 

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  左の花は、「白いサザンカ
花言葉は「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」だそうです。

右の絵は「ふたり」というタイトルです。
後ろ向きの影のような、少女の分身とあわせて二人のようです。クマのぬいぐるみは、作家さんのお気に入りだそうですが、寂しがり屋の私。分身は逆に意志の強そうな後ろ姿に見えますね。
 

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  等身大の少女が描かれた大作は、作家さんの卒業制作だそうです。

双子のように見えますが、やはり二人で一人です。下の拡大写真を見るとわかりやすいですが、向かって左の子は決断した意志をもって前を見据え、右の子をリードしています。右の子はまだ踏ん切りがつかず引かれるまま。
 

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  作品には、解説文はもちろん題名も掲げられていないので、作家さんの解説がないと、なかなか理解しにくいです。作家さんは全日在廊されて、観客にいちいち説明させているようです。もちろん質問や疑問にも丁寧に応対してくださいました。たいへんですが、解説も発表の一部なのかも(^^;

作品の質、テーマ、表現方法と、なかなか見ごたえのある展示でした。
24日(土)まで期間があるので、お近くの方は是非に。
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