京博の京(みやこ)の国宝展に会期終了一週間前になって、ようやく行ってきました。 | ||
上の看板は、梵天像(東寺蔵)と松に秋草図屏風(長谷川等伯筆:智積院蔵) コロナや仕事で、前期に予約したのがキャンセルになって、その後は、猛暑や長雨で行く気が薄れて(^^; やっと涼しくなってきたのでお出かけ。 日曜の12時過ぎに予約なしで行きましたが、拍子抜け(笑)するほどガラガラで、ストレスなしに鑑賞できました。じっくり見過ぎて逆につかれた(^.^) 普通なら最初は古代の遺物から展示が始まるところでしょうが、第1章は、「京都―文化財の都市」と題して、全国の6分の1の国指定文化財の集まる京都府で、どのように国宝制度がうまれ、保護されてきたか明治の旧国宝制度以降、昭和25年の文化財保護法制定に至る経緯が紹介されます。 ここでは、藤原道長の御堂関白記や久国銘の太刀がみどころです。 第2章は京の国宝。この展示のメインです。 絵画、工芸、彫刻、書籍、古文書、などなど 展示してあったなかでは、瓢鯰図(妙心寺退蔵院蔵)、法然上人絵巻(知恩院蔵)、風神雷神図(建仁寺蔵)、医心方(仁和寺蔵)、明月記(冷泉家蔵)などがチョー有名ですかね。 ただ、過去に一度は見たことがある文化財がほとんどで、古美術ファンにはあまりサプライズはないかも(^^; でも。伊能忠敬の伊能図の、東海・畿内・北陸の地図は初見でした。 |
||
第3章は、皇室の至宝。 明治維新の混乱期に、いわゆる廃仏毀釈の嵐が吹き荒れ、貴重な仏教系文化財が失われました。しかしその混乱後に疲弊した寺社が美術品を皇室に献納して援助をうけ立ち直ったのは事実です。 三の丸尚蔵館蔵の春日権現験記絵:高階隆兼筆が見事ですね。 第4章は、今日の文化財保護。 最後は、貴重な文化財を後世に伝えるための活動が紹介されています。 文化財保護法制定のきっかけとなった、法隆寺金堂の壁画の昭和10年頃の写真原版などは貴重な資料です。 全体を通しての感想ですが、やや展示品の解説が簡素すぎるかなと思いました。専門家向けならいざ知らず(笑)、夏休みの自由研究の小学生にもわかるくらいの説明文が欲しいですね(^^) * |
||
(前の記事) | (幸前育子個展) | |
(次の記事) | (京の初秋の散歩 清水坂付近) | |
3読んでいただいてありがとう! | ||
(TOP記事へ) |