ピンぼけブログ館II

京都人のおじさんです。仕事場は大阪船場。近所をブラブラ歩きながら、写真を撮ったり、お寺や神社に参ったり、ギャラリーをのぞいたりしてます。余り飛び回れなくなりましたが、鉄ちゃんでもあります。 よろしくお願いします。地元の叡山電車の写真をメインとした鉄道の話、京都・大阪とその近郊のお散歩やギャラリー巡りの感想、ちょっと遠出できたときの旅行記、などなど、なんでもありの雑文などをぐだくだと.... (by なかっちょ from Kyoto)

梅原あずさ個展&グループ展「まぼろし王国Ⅱ」in SUNABAギャラリー

  11月23日は、せっかくの祝日にもかかわらず朝から雨(^_^) 夕方ちかくになってから大阪まで出向いてギャラリー巡りしてきました。  

  SUNABAギャラリーでは、梅原あずささんの個展「古い夢の歌」が開催されてました。  

  梅原さんは、このギャラリーでもお馴染みの方ですが、西洋の伝承とくに宗教(キリスト教)のエピソードにテーマを取った絵を描かれてます。

落ち着いた彩色かモノクロで、非常に丁寧に繊細に描いてあります。
 

  左から「東方三博士の礼拝」、「聖ゲオルギウス」の竜退治、「エンディミオン」と月の女神セレネ。

いずれも古来から繰り返し描かれてきた主題ですが、一般には男性とさせる登場人物が女性(的)に描かれているのがこの作家さんの解釈でしょうか。
 

  個展のタイトル画「古い夢の歌」

勇ましい行軍のシーンのようですが、モデルになった物語はわかりません。この絵に添えた作家さんのコメント(あるいは詩)が寄せられているので、気になる方は実物をご鑑賞ください。もしかすると作家さんがおられて、解説してくださるかも(^.^)
 

  左から「善悪の実」「無題」「古い歌」

左の絵はもちろんわかりますが(^-^; 残り2枚はわかりません。
もちろん解説がなくとも、絵が与えてくれるオーラのようなものはすごく感じられますね。
 

  奥の展示スペースは、イリュージョンの世界を視覚化したグループ展。  

  椎木かなえさんの作品。
現実には有り得ないような主題が書かれていながら、非常にリアルにディテールまでこだわって描かれているので、「じつはどこかの星にはこんな世界が広がっているかも(^.^)」って、思ってしまいますね。
 

  特にインパクトがあったのがこの絵。
血のように赤い覆い布を引き上げる手がものすごく気になる(^.^)
 

  傘嶋メグさんは、西洋風と写真は載せませんが東洋(中華)風の怪しくも美しい絵を何点かよせておられます。

右の不思議の国のアリスの登場人物の眼が怖いね。
 

  「悪魔の島」
地獄絵ですが、リアルな舞台装置と記号化された亡者や悪魔の描き分けが面白いです。
 

  最後は、三戸なおさん。この方は当ギャラリー初出展とのこと。でも常連のお二人に負けない素晴らしい作品を出しておられます。オーナーさんも「新人ながら急速に腕を上げている」と絶賛されてます。

作家さんは、「悲しみや憎しみ寂しさの奥の方にひっそりとした静かな愛のようなものを描きたい」
とのコメントを寄せておられます。
 

  小さな写真では分かりにくいのですが、髪の毛ひと筋、カーテンのひと編みまで細かく表現されています。

ただ細かく描くことに神経を使い過ぎて、失礼ながらすこし筆致が硬いような気がします。少し経験を積まれて肩の力が抜けたときが楽しみですね。
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